1Apr
20代のころに、なりたかった職業のひとつに「カウンセラー」というものがありました。
それは、自分が学生だったころに、まともに話を聞いてくれる大人が一人もいなかったことが要因になっているのかもしれません。
たとえば、いちばん苦しんでいたころは高校時代だったように思います。
もし、あのころに普通に相談できる大人がいれば、自分の生き方そのものが変わっていたようにも思ったりします。
大学では、高校時代にはなかったカウンセリングルームというのがありました。
ある時に勇気を出してそこへ相談しに行ったことがあるのですが、そこにいたのは、面倒くさそうな顔をした教授でした。
年度が変わり、今度は心理学を教えている教授がカウンセリングを行うということで、少しは期待していました。
その心理学の教授は、授業中に、けっこうな自慢話をしていました。
「わたしがカウンセラーを行った引きこもりの少年を、幾人も立ち直らせることができた」
と、そう繰り返し言っていたので、期待し、思い切ってその教授のカウンセリングを受けてみたけれども、なぜか前の教授と同じように、面倒な顔をして話を聞いていた。
まあ、そんな感じで誰もまともに話すらできなかったので、せめてそれならば自分がカウンセラーになればいいと感じて、自分なりに勉強をしていました。
でも、世間ではカウンセラーという職業は一応あるのですが、おそらくそれだけで生活ができるのは難しいという現実がありました。
そんな中で、
「とりあえず何かできることはないのかな?」
と考えて、「メンタルヘルス協会」という、カウンセリングというか、心理学の教室に仕事を終えた夜に通うことにしました。
その教室で一緒に勉強していた人がカウンセリングや催眠療法などを個人で行っていて、その方に頼んで、カウンセリングのボランティアをさせていただきました。
確かにそのことでけっこうな勉強にはなったのですが、やはり経済的になりたたないことの理由から、それになることをあきらめてしまいました。
そうして、カウンセラーになることをあきらめて幾年も経過し、色々あって性感マッサージ師になったのですが、そこでカウンセリングの重要性を知ることがありました。
お客さんの中には、かなりのトラウマがある方もおられたのです。
彼や旦那からのDVだけでなく、レイプなど、心の苦しみを持ったかたも来られることがあり、そうなると、マッサージそのものよりも、カウンセリングが重要な役目になることもあります。
来られるお客さんの全員が全員、カウンセリングが必要なわけでもありませんが、むかし勉強したことが無駄ではなかったのかな、と今になって思う時があります。
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