13Dec
むかし、ジョージウィンストンのピアノで「あこがれ」という曲が好きで、CDを買って何度も何度も聞いていました。その曲を聞きながら、あこがれるような恋をしてみたいと思ったものです。
あまりにも好きすぎて、おそらく10年くらい前ですが、実際のコンサートへ行きました。どうしても彼のピアノを聴いてみたかった。僕はコンサートにはほとんど行かないのですが、どうしても彼だけは行ってみたかった。
コンサートへ行くと、たくさんの人が来ていましたが、ただ驚くことに、司会者は誰もいないようで、かなり質素な演奏会でした。
彼は世界的著名なアーティストですが、いつもと同じようなラフな普段着で、ちょっと日本へ観光へきたおっさんのような見た目でした。でも、ピアノを弾くとあまりにも切なく美しいメロディーで、シャツがズボンから出ていたのですが、それすらも素敵なように思えたのです。
つたない日本語で、何とか曲紹介をし、ジョークなどを言って、観客を楽しませようとしてました。
残念ながら、近年、彼は日本での公演がまったくありません。もう二度とないかもしれません。だからこそ、心の憧れに従って行ってよかったと今思うのです。
10年前といえば、僕は人生のどん底でした。
そのどうしようもない時期に、ある著者の本に出会いました。
その本は当時の僕にとって必要なことが書かれてあり、あまりにも感動をして、その著者の本をほとんど買い、それらの本を何度も何度も読みました。
その著者も、昔は、ぜんぜんダメで、それでも自分をあきらめきれなくて、ずっと努力を続けてきた先生でした。そうして、あるときにブレイクして、本が数百万部も売れた。
僕は、その先生の本によって随分と救われ、何とか、どん底を抜け出すことができたのです。
その先生はメルマガを発行していて、4年ほど前ですが、
「勉強会を行うので、生徒募集」
そう書かれたメールを読み、心が動きました。どうしても行きたいと。
でも、その勉強会の費用もそんなに安くないし、場所は関西で、月1回の勉強会を1年間ほど続くということで、少々悩みました。
そんなにお金に余裕があったわけではなかったのですが、翌日に申し込みをしました。
きっと、憧れだけで申し込んだと思います。
愛媛からの参加だったので、1回の交通費が1万円を超え、さらには、受講料は交通費以上でそれなりに高かったけれど、それでも、僕の人生そのものを変えてくれた先生に、どうしても会いたかった。
その勉強会には、売り上げが数十億の企業の社長さんもいた。そんな人たちに負けないように僕は必死で頑張った。
1年後に終わったのですが、泣きそうなほどに感動をしました。その先生が最後、僕に言ってくれた言葉は、
「タナカさんは、ゼロか100のどちらかだ。どうせなら100を目指しなさい」と。
もう、その先生は二度とこういった勉強会を行うことがないからこそ、あの時、あこがれだけで行動してよかったと思うのです。
みなさんは、どんな「あこがれ」がありますでしょうか?
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