21Feb
数年前に東京へ行った時、虹が出ていて、都会のビルとその虹のあまりにものアンバランスさの美しさに見とれてしまったのですが、その虹を見ていた人はあまりいなかった。
ただ、急ぎ足でみんなどこかへ向かっていく。急ぐほどに行くところもなかった僕はその場所に立ち止まって、ただただ飽きるまで虹を眺めていた。
もしも、虹を初めて見た人だったなら、おそらく、
「あれは何だろう!」
と感動したに違いない。そうしてずっと眺め続けていたに違いない。
でも、幾度か虹を見ていくうちに、
「何だ、虹か」
そうなって、そのうち虹が出ていたとしても存在すら気づかなくなる。かつて、あれほど大騒ぎし感動していたのにも関わらず。
とある結婚3年目で20代後半の女性が性感マッサージにきたのですが、もう1年以上何もないということで、さびしいと嘆いていた。
たぶん、ご主人が初めてその彼女に出会ったときには、
「あの人はどんな人だろう!」
興味を持ち、そうしてその美しさに感動していたに違いない。だからこそ、プロポーズをし結婚したのだろうけれども。
でも、何度も見続けていくうちに、
「何だ・・・」
そんな感じで、もう見つめうこともお互いを確認しあう行為もなくなった。
性感マッサージを終えて、その彼女に今後の夫婦生活についてたずねると、
「もう終わった、もう終わった・・・」
と、さびしそうに何度もそう繰り返していた。
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