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愛媛松山で女性のための性感アロママッサージ

海の見えるホテルでの施術の思い出

コロナ渦になる以前の話ではありますが、30代の女性から施術の依頼がありました。

その方とは、幾度かメールのやり取りをしていて、とても施術を受けたいということがヒシヒシと文章から伝わってきました。

偶然にもご主人が出張か何かで出かける日があって、そんなことは10年に1日くらいしかないらしく、その日の夜に依頼をしたい旨の連絡がありました。

どうも、その彼からはモラハラを受けていたらしく、そのことがとても辛くて、でも、そういうのって注意したところで伝わるどころか逆上する様子で、ただ黙って耐えるしかないことでした。

そんな背景があって、施術を受ける日をとても心待ちにしている様子で、

「その日だけ自由になることができる」「1日だけ牢獄から出られる」

そのようなことを何度も言っていました。

まだ、一度も会ったこともないおっさんに、それほど期待されても、と少しプレッシャーだと感じながらも、そこまで信頼して期待してくれているということは、心の中では、うれしく思っていました。

依頼は、22時ごろからの施術の希望でして、そのくらいの時間にホテルへ伺いました。

彼女は、宿泊する予定だったので時間があり、いろいろな話を聞いてから施術を行いました。

特別にすごい施術ではなく、いつも通りの施術なのですが、すごく感じたらしくて驚いた様子でした。

施術が終わったのが深夜の1時ごろでして、結局は、僕も宿泊をすることになりました。

彼女は腕枕が希望だったようで、僕の腕をまくらにして、彼女はスヤスヤと眠られていました。たぶん、そのころの僕は優しかったんだと思います。

それで、翌朝の6時くらいに用事があるからといって先に帰られましたが、僕はひとりホテルに残ってゆっくりしていまして、久しぶりにホテルの無料朝食を美味しくいただきました笑

その日の朝は、とても天気が良くて、そのホテルはベランダもあり、外を眺めてみたら、なんと海が一面に広がっており、太陽の光できらきらと輝いていました。

「すごい景色だな」と。

そうして、ベランダに椅子を運び、そこでコーヒーを飲みながら、ぼんやりと海を眺めていたとき、ふと坂口安吾の「私は海を抱きしめていたい」と思い出しました。日本を代表する作家の、すぐれた作品であり、僕が思うに、ちょいエロ小説なのですが。

その本の最後には、

私の肉慾も、あの海の暗いうねりにまかれたい。あの波にうたれて、くぐりたいと思った。私は海をだきしめて、私の肉慾がみたされてくればよいと思った。私は肉慾の小ささが悲しかった。

そう書かれていて、

何となく、そのとき頭もぼんやりとしていたせいか、僕も同様に、「海に抱かれてみたい」と、なぜか、そんなことを思ったものでした。

そんなことを考えていると、「あんなにイケたのは初めてでした」という彼女からのメールがきていました。

その女性とは、その後、二度と会うこともなく、その海の見えるホテルも、その女性以外と利用したこともなく、ただただ、美しい海の景色と施術の思い出だけが残っているだけなのですけれども。

 

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PS.

先日、ノーベル文学賞候補の作家、村上春樹氏原作の「ドライブ マイ カー」の映画をひとり見に行きました。3時間の大作でしたが、いろいろと勉強になりました。

僕が思う、この映画の大きなテーマが、「不倫と死」だったかと思います。

世界的文豪ゲーテ氏の作品に、「若きウエルテル悩み」があるのですが、その作品もテーマとして「不倫と死」だったのかなと僕は思っています。

ワイドショーなどでは、不倫はゲスのような扱いなのですが、それが文学になると感動を呼ぶような、より高尚なものへと昇華されるものかと映画を見ながら思ったものでした。

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