25Jan

20代のときに、大阪のとある会社に入社をしたのですが、Uさんという10歳くらい年上の男性の先輩がいたのですが、出会った瞬間からあまり相性が合わなくて、いつも些細なことでも怒ってくるようなことがありました。
そのUさんと出張で一緒に車に乗って出かけることもありましたが、一切会話もなく、運転をして道を間違えると、「お前はまともに運転もできんのか」と怒鳴ってくるので、出張は、いつも憂鬱でした。
僕が入社して4年目ごろに、会社の同僚が結婚することになり、僕やUさんを含めて多くの社員が参加されました。
その結婚をされる同僚から、
「なんか、結婚式の余興をやってください」
と言われたので、何をしようかと迷ったところ、テナーサックスをソロで吹くことにしました。
そのときは、某吹奏楽団で、テナーサックスを吹いていたので、それの演奏をしようと試みました。
で、本番当日、みんなが酔っていたこともあって、テナーサックスのソロ公演は、大盛り上がりでした。
あれだけ多くの方々を盛り上がらせたのは、そのときが僕の人生では、最初で最後の体験でした。
で、それを見ていたUさんが、
「お前、楽器できるんやな、知らんかったわ」
と、今までになく優しい言葉をかけてくれました。
まあ、今まで誰にも、テナーサックスをやっているなんて言ったことがなかったこともあり、何だかギャップがあったのかもしれません。
その翌日から、なぜかUさんの態度は、一変されていました。
まあ、普通の会話の中でも、リスペクトが感じられるようになったんです。
以前のUさんとの会話は、いつも嫌味っぽく何か棘のある言い方でしたが、それ以降、会話をする言葉に、何か敬意というものが感じられて、だから、それ以降は、一緒にいて何だか心地良さというものを感じられるようにもなってきました。
そりゃあ、リスペクトしてくれている方がそばにいたら、誰だって心地いいものですよね。
その日、以降は、Uさんから一度も怒られることはなく、出張しているときに、僕が道に迷っても、
「俺が運転するわ」
となって、人が変わったかのような対応となりました。
(そのころは、カーナビというものがなかったので、常に道に迷っていました笑)
ただ、Uさんは、自分が嫌いな相手だと、とことん攻撃するタイプで、気に食わない新入社員が入社してくると、徹底的にイジメ続けて辞めさせていました。まあ敵に回すと怖かったですが、味方のときには、とても頼もしい先輩ではありました。
とまあ、長々と書いてきましたが、
何を言いたかったかといえば、
「リスペクトというのは大切だなあ」
ということで、
まあ、こんな怪しそうなマッサージ師に依頼をしてくださるお客さんというのは、ありえないくらい有難いと思います。
だからこそ、リスペクトをもって施術をすべきだと。
例えば、肩がとても張っていたら、
「自分の身体を傷めるくらい、何かたいへんなことが、この方の人生に合ったのでないのかと」
とそんな風に、時には、思いを馳せて、リスペクトをするということが大事なのかなと。
それが心地よく感じる人もいれば、そうでない場合もあるでしょうけれども、
これまでの人生で頑張ってこられた身体に対してのリスペクトというのは、
施術者にとっては、ある意味、当然のことかもしれません。
PS.大阪で勤めていた会社のHPを久しぶりに眺めていたら、Uさんが写っておられて、懐かしく思いました。Uさんは、もう40年くらい勤められているのかなって思います笑。
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